2024.01.29

誰でも一度は目にしたことがある「お砂糖袋」開発秘話

誰でも一度は目にしたことがある「お砂糖袋」開発秘話

みなさんが普段まったく気にしないで使っているモノの一つに、製品を包んでいる各種の包装資材があります。代表例として、どこの家庭でも使っている「お砂糖の袋」があります。この「お砂糖の袋」において、当社は国内で高いシェアを保持しています。みなさんにしてみれば何の変哲もないポリエチレン包装材でしょう。「機械と原料があれば作れる」とお考えではないでしょうか。しかし、なかなか簡単にいかないのが、この袋なのです。

お砂糖を買ってきて開封すると、サラサラとした状態がキープされていることがお分かりかと思います。湿気に強いことはもちろん、簡単に破れて中身が漏れてしまわないように耐久性も必要です。他にも、お砂糖の品質をキープするための知恵や工夫が詰まっています。
お砂糖の製造工場では、製品を自動で充填しています。その速度はかなり速く、少しのミスもなく充填できることが要求されます。もし袋が開かなければどうなるか? お砂糖はそのまま床に落ちてしまい台無しになるばかりではなく、充填工程のラインが止まってしまうことになります。機械に合わせてしっかりと開き、充填できることが大事となります。

このような状態をクリアして、多くの製品包装にお使いいただいている当社の袋。でも、最初から出来たことではありません。他社サンプルと当社製品を並べては「違いはどこにあるのか?」何度も見比べました。時にはライトに透かしてみたり、見る方向を変えるなど試行錯誤の繰り返し。何度か触れているうちに、若干で肌触りが違うことがわかりました。他社サンプルと当社製品ではコシというかハリが異なる。言葉では伝えにくい点で些少な差異があるのです。その違いに気づいた時、それが完成のきっかけになったのです。

当社に備わっている「なんとか課題をクリアしたい」という気持ち。その気持ちが一つの製品に形を変え、現在でもお取引をいただいていると考えています。